会社情報

「『組織活動支援と人財開発活用』のための目的特化型SNS」(Vol. 10) 


こんにちは、サバ・ソフトウェアの尾藤です。ちょっとタイミング的に今更という感じもありますが、改めまして明けましておめでとうございます。2012年が皆様にとって本当に良いお年になりますよう心から祈念いたしております。

本年は辰年でございまして、60年サイクルの干支の周りでは壬辰(みずのえ・たつ)に当たります。この干支は、古来からの言い伝えではそれまでの様々な変化が「仕上がり」、それ以前とは異なった状況が明らかになるという卦の様です。

振り返れば昨年の大地震以来、何か日本人の心の在り方が新しい変化の兆しを見せている感じもしますし、ネットを媒介とした民主化の鳴動が中東を中心に大きな波になって現れたり、リーマンショック以降の経済の流れがまだ本当の底が見えぬ状況で、欧州では国の与信が実体経済に予想外の大きな影響を及ぼしたり、また先進国共通の課題としての若年層の失業問題が一層顕在化したりしています。こうした動きを大きく捉えて、「成長経済」から「生存のための経済」へのパラダイムシフトに関する議論も増えてきました。そうした中、2012年度は多くの国々で指導者の交代が一気に起こるかもしれない状況です。

その他、実に様々な時代のうねりが見られますが、そういった現象の様々が「新しい世界の在り方」へ向かっての一つの「仕上がり」となる時期に来ているのでしょうか?いずれにしても、結果としてできるだけ大勢の方々にとって、より幸福な未来に向かっての流れであってほしいと願うばかりです。
 
■ IT・HCMの世界における環境の変化

年の最初でもありますので少々大げさになってしまいましたが、そういった観点からITやHCMの世界を見てみると、やはりここ数年幾つかの要因が複合的・相乗的に関連し合って、新しく、それ以前とは大きく環境を変える動きが明らかになっていますね。
 
特にクラウド、非PCデバイス、ソーシャルの相乗効果は予想以上にインパクトが大きく、早いペースでビジネスの環境を変える事例が出てきているようです。私達Sabaも製品とソリューションのさらなる開発を進めておりますが、現実のフィールドでの適応はそれ以上に早いという印象を受けます。このあたりの実態に関しては、読者の皆様には「釈迦に説法」かもしれませんが、例えば少し前までは、セキュリティ上の制約からノートパソコンをオフィス外に持ち出し禁止にしたり、外付けのメディア(SDカードやディスク、またはUSBメモリ)の差し込み口を無くした専用端末をわざわざ用意したり、と涙ぐましい努力をされる企業様が少なくありませんでした。しかし、シンクライアント(iPadやAndroid 端末もその一種と言えますが)+クラウドによって、端末側にデータを保存しないデバイスと高度なセキュリティを担保したプライベートクラウドの組合せが、それまでのセキュリティの議論を焦点を違ったものにしつつあります。
 
■ 「働き方」の変化

また、単純な省力化や利便性の向上とは違ったレベルで「働き方」のスタイルが変わってきていることも、もはや日常の生活でも実感され、皆様の周囲でも予想外に「普通」に見られるのではないでしょうか?

例えば駅の案内で普通にiPadが使われていたり、会議で紙の資料を配布せず出席者がタブレットで資料を共有したり、また電車の中ではタブレットを見ながら難しい顔をして仕事(らしき、ですがおそらくソーシャルゲームではなく)をする方の姿も見られます。
 
また、私個人的にも社内SNSからの通知メールが劇的に増えておりまして、従来はメールや深夜Web会議でこなしていた業務のうち、「情報共有」「定期的なレポート」などはプライベートクラウド上のSNSでiPhone経由でカバーできるものが増えましたから、どうしても電話やメールでなければできない仕事との切り分けは明確になってきています。ビジネスマンの心がけとしてよく言われる「報・連・相―報告・連絡・相談」のうち、「相談」に以前よりも集中できる状況と言えなくもないですが。
 
「いつでもどこでも」の部分が一層進化し、現在Saba社内の行動基準は「Always On」というものになっていますが、常に世界中の仲間と「繋がっている」感覚は以前とは比べようがありません。例えば今この瞬間にサンフランシスコにいる営業のM君が、某大手企業向けにコンサルタントのD君が作った資料の図表をダウンロードして提案書を仕上げ、参考見積の決済の承認を欧州にいるSVPのOさんにもらった、なんていうこともSNSからの通知をたどると日本にいる私が見えたりします。(SNSの機能のうちグループ機能とフォロー機能が中心になっていますが)

もちろん「常にOn」ですから、100%真面目にやると休みが無くなる危険性はありますから、ワークスタイルも変化しており、「会社でないとできない仕事」以外は在宅で自分のペースでこなし、会社に行って皆と一緒のときは机で資料を作る事に時間を費やすよりも、できるだけ誰かと話す時間を増やすことに集中するようにします。

また、1週間の出張や何日かの連続休暇の際にも、進行中のプロジェクトに関して「どうなっているかなー」と情報途絶ゆえの心配をする、あの不安感も減っています。PCがない環境でもスマホで済む業務が気がつくと増えていますね。
 
おそらくこうした変化が、お客様やパートナーの皆様の間でも広がっていき、また機能的にもさらにスマートになり、大勢の方々の「働き方」が変わっていくのだろうという予感はしています。ちょうど1990年代の初めの電子メールや携帯電話が普及したころのような感じなのでしょうが、それ以前と以降では確実に何かが変わっていくのでしょう。
 
■ ビジネス向け・目的特化型SNSの要件

そういった中で、ここ数回「ビジネス向け、目的特化型」SNSのお話を続けてきていますが、先日CRM向けに特化したSalesforce社のChatterを見る機会がありました。お客様との情報共有機能などよく見ると「なるほど」というものもありますが、まだ一般的なSNSとの差がパッと見には不鮮明な感じもします。この辺りはおそらく段階的にエンハンスされていくのでしょう。

そこでSabaピープルクラウドのSabaソーシャルですが、「ピープル」を謳うからには企業内および企業パートナーの方々にとって「なるほど」という特化された機能がなければなりません。

現在はいくつかの先進的なお客さまでトライアルユースを経て仕上がり段階にありますが、情報保護セキュリティは当たり前のことで、これが無いと社内情報を忌憚なく積極的に共有、議論することはできません。この点はクラウド環境のセキュリティ企画であるSAS70 TYPEⅡ Level 5という最高位の適合を果たすために相当の労力とコストをかけています。また、SNSをHCMの機能の一つとして活用いただくためには、例えばFacebookの個人プロフィールにあたる情報があらかじめHCM人財プロフィールに存在する既存情報を基に最低限共通のテンプレートとして登録されていれば、SNSに馴染みのないユーザーの方には有効な初期サポートになるはずです。

さらに一層活用し、効果を享受するためには、職種や業務目標によって参加するグループやコミュニティをガイドする機能も有効であろうと考えています。また、職制上の位置付けに沿って、フォローするべき人をグループ内で示唆する機能などは、中途採用で新たにチームに加わったり、組織異動によって新しい業務にチャレンジする方にとっては心強いサポートになるのではないでしょうか?

こうした機能は、汎用のSNSでも慣れた方が知恵を使って既存機能を応用することでカバーできるものもありますが、企業活動を支援する上ではチーム全体の活用度合いを大きなギャップの無い状態で同時に進めていくことが全体の効果を上げるためには大切ですから、「組織活動支援と人財開発活用」のための目的特化型SNSとして存在意義を打ち立てる上では重要であると考えています。

また、個々のユーザーの視点から見れば、他の業務アプリケーションとのシームレスな連動性も大きな要素です。例えばSNSとWeb会議のアプリケーションを別々に立ち上げるよりは、SNSの環境からダイレクトにWeb会議に入る方が理にかなっていると思われます。

個別の機能は言い出すとキリがありませんが、活用促進、導入効果増大のために必要な機能は、活用状況をモニタリングし、活用の進んでいないチームや個人が見られた際には放置せず、タイムリーなサポートを行うことです。これはSNSに限らずあらゆるシステムに必須ですが、当社製品プロトタイプでは「コミュニケーションログ」をモニタリングし、相関と利用度を視覚的に示すことができるようトライしています。以上、製品宣伝が目的ではありませんが、目的特化型SNSのイメージとしてSabaソーシャルを例にお話しています。

Sabaソーシャルの詳細についてはこちら: http://jp.saba.com/saba-people-systems/collaboration-suite/saba-live.html
ホワイトペーパー「エンタープライズソーシャルネットワーク」 ダウンロードはこちら: http://sma.saba.com/Japan-WP-download-Enterprise-SNS.html

以上は製品機能ですからあくまでソフトウェアの話です。もっと大きなテーマとしては、活用シーン、ユースウェアだろうと思います。要するに何に使われ、どのような効果を出すのか?ということです。

これについては、昨今当社へのSNSに関するお問い合わせの中でも比較的多いものとしてソーシャルラーニングが挙げられますが、このテーマは古くて新しいもので、ここに来て先述のIT環境の複合的進化を取り入れ、やり方がかなり変わってきています。

次回はこのあたりの実態を少し掘り下げたいと思っています。年初故気合が入ったせいか、少々長文になってしまいました。今回も最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。